トルコGPの将来は、いまだ不透明なままになっている。
1年前、トルコのモータースポーツ統括団体の責任者は、F1の最高権威バーニー・エクレストンと新たに合意を結ぶことは難しいと語っていた。
サーキットはエクレストンの会社によって運営されており、ドライバーからの評価も高いが、観客数の少なさが問題になっている。2010年に観客数は増えていたものの、これはチケット価格が劇的に引き下げられたことが原因になっただけであり、根本的な問題解決にはなっていない。
また、2011年からはプロモーターの認可料を2,600万ドル(約24億円)に倍増させることをエクレストンが要求していることが今年、明らかになっていた。
だがエクレストンは先月にうわさを否定し、新しい10年契約の交渉中だと語っている。
しかしトルコの『Zaman(ザマン)』紙によると、エクレストンは今でも大幅な認可料引き上げを要求しているようだ。
伝えられるところでは、トルコGP期間中の5月29日(土)にエクレストンは関係者と会い、「あとはあなたたち次第だ。インドやアラブの国々があなたたちの立場を引き継ぐ準備を整えている」と語ったとのこと。
青年・スポーツ責任者であるユナス・アクグルは、2ヵ月後に状況がより明確になるとして、こう語った。
「トルコはレース開催を希望しており、そのために交渉を続けている」
「しかし、この組織にとって毎年2,600万ドルを支払うのは大きな負担だ。金額があまりにも大きい」
「われわれは、違う角度から契約に向けてアプローチしていた。われわれが最後にオファーしたのは、彼が運営権をイスタンブール・パークに返却し、レースの3週間前から組織のためにコースを確保することをわれわれが保証するというものだ」
「その見返りとして、彼が新しいオファーをしてくるよう希望していた」
さらにアクグルは、もしエクレストンが認可料の要求金額を引き下げない場合、トルコがF1カレンダーから消えることになると加えた。