ザウバーのチーム代表ペーター・ザウバーは、テクニカルディレクターとしてチームに長年在籍したウィリー・ランプにとって最後のレースになったマレーシアGPが「完全な失敗」になったことを申し訳なく思うと語った。
シーズン前のテストでは速さを見せていたザウバーだが、開幕してからの3戦ではペース不足に苦しんでいる。
ザウバーでは4月1日(木)から、かつてはフォース・インディアで技術部門を率いていたジェームス・キーがテクニカルディレクターになっており、マレーシアGPはランプにとって最後のレースになっていた。
しかしそのマレーシアGPで、ペドロ・デ・ラ・ロサはフォーメーションラップでエンジンが故障。小林可夢偉も9周目にエンジントラブルのためリタイアしている。
「ウィリー・ランプには本当に申し訳なく思っている。15年近く、彼は技術部門の責任者として忠誠を尽くしてくれたが、その彼が最後のレースで、あのような完全な失敗に耐えることになってしまった」
「最後の日まで、彼はチームのために戦っていた。たとえ何もできないにしても、この失敗で彼がどれほど苦しんでいたのか私には分かる」とザウバーは『Blick(ブリック)』紙へ語った。
ザウバーにエンジンを供給するフェラーリがトラブルの詳細な原因について調査しているが、ザウバーはレース後、ニューマチック・システムのトラブルだったと発表していた。
マレーシアGPではフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)のエンジンもトラブルに見舞われていたが、アロンソのトラブルとザウバー勢のトラブルは無関係であることがすでに分かっている。
新規チームを除くと、ザウバーのみがまだ今シーズンはポイントを獲得できていない。
「確かに、これはわれわれにとって過去最悪なポジションだ」
「簡単にはいかないと思っていたが、これほど厳しくなるとは思っていなかった」とザウバーは加えている。