マーク・ウェバー(レッドブル)が、2010年のタイトル争いが重要な局面になった残り4戦という段階で、肩の骨を折っていたことが明らかになった。
2008年には、マウンテンバイクで事故に遭い、脚を骨折していたウェバー。今回の負傷は、所属チームであるレッドブルに報告していなかった。
最終戦後にアブダビで行われた、来季からのタイヤサプライヤーであるピレリのタイヤを使った合同テストに、ウェバーは手術のため参加していなかった。当初、この手術は2008年に骨折した脚のものだと思われていたが、最近出版された自身の本の中でウェバーは、シーズン終盤に骨折していたことを明かした。
出版されたばかりである『Up front: a season to remember』には、シンガポールGP後に母国オーストラリアへ帰国した際、ウェバーが肩の骨を折っていたと書かれている。
今回もマウンテンバイクに乗っているときに骨折したようだ。今回は、ウェバーの前を走っていた友人が転倒し、その友人を避けきれずにウェバーも負傷したという。
ウェバーの骨折は、「スキーヤー骨折」とも呼ばれる骨折のようで、深刻なケガではないものの、関節の深い位置にある骨折のため、治療が難しいものであるとのこと。
ウェバーは、今回の骨折をレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーには伝えず、トレーナーであるロジャー・クリアレイと統括団体FIA(国際自動車連盟)の医師ゲイリー・ハートスタインにしか知らせていなかった。また、日本GPと韓国GPの前には、ステロイドホルモンの一種であるコルチゾンの注射を打っていた。
このケガは、ウェバーがシーズン終盤になって失速した原因であるのかもしれない。負傷した時点で、ウェバーは選手権トップに立っており、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)には21ポイント差、最終的にタイトルを獲得したセバスチャン・ベッテル(レッドブル)には31ポイントの差をつけていた。