2010年は期待されたような結果を残せなかったミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)が、クルマにさまざまな問題が起きていたことが不調の原因だと語りつつ、自身の年齢も影響していると認めた。
大きな期待とともに現役復帰を果たしたシューマッハ。しかし、シューマッハにとって2010年は、フル参戦したシーズンとしては初めて優勝できないシーズンになったばかりか、表彰台にすら登れなかった。
当初は、昨年まで同チームの前身であるブラウンGPに所属したジェンソン・バトン(現マクラーレン)を想定して設計されたクルマが、シューマッハのドライビングスタイルに合わないことが不調の原因だと言われた。しかし、シーズン終盤にシューマッハは、自身のクルマにはチームメートのニコ・ロズベルグ以上に問題が発生していたと明かした。
そしてシーズンを終えたシューマッハは、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』へ同様のコメントを残した。
「思い返してみると、いろいろなことがあった。排気ガスが高温すぎて、フロアが焼けたこともあったし、Fダクトがきちんと機能しないこともあった」
「組織を再構築している段階だったから、たくさん(問題が)あったよ。それでも僕たちは、タイトルを求めていたんだ」
また、ロズベルグがいいパフォーマンスを見せる一方、シューマッハが隊列の中で苦戦したシンガポールGPについて、シューマッハは次のように振り返った。
「1週間後、チームから分析結果を受け取ったよ。チームメートと僕は、フロントウイングの設定が5度違っていたんだ。F1では、これは天と地ほどの差だよ」
ロズベルグがこういった問題に苦しむことは少なかったようで、シューマッハはこう続けた。
「スパ(ベルギーGP)では、僕のFダクトが機能していなかったけど、僕は何も言わなかった。鈴鹿(日本GP)でまた同じことが起きた。ニコのクルマではなく、また僕のクルマに問題が起きたんだ」
「ノルベルト(ハウグ/メルセデス、モータースポーツ責任者)とロス(ブラウン/チーム代表)へ、理由を説明してもらうべきタイミングだと伝えたよ」
さらにシューマッハは、今年のブリヂストンタイヤが自身のドライビングには合っていなかったとも語り、タイヤサプライヤーがピレリへ変更される2011年に期待していると加えた。
「2011年には、もう問題が起きないと確信しているよ」
そしてシューマッハは、41歳という年齢も不調に影響したことも認めている。
「僕は3年離れていたんだし、もう25歳じゃないんだよ。クルマも完ぺきじゃなかった。タイヤも、僕が走らせたいように走るのは難しいものだったからね」