エリック・ブーリエ(ルノー/チーム代表)が、2011年のロバート・クビサ(ルノー)のチームメートになるドライバーについて、大きなヒントを与えてくれた。
ルノーはスポンサーからの支援が大きいロシア人ドライバー、ビタリー・ペトロフを残留させるのか、あるいはほかのドライバーと話し合いを進めていくのか慎重に検討を進めている。
その中で最初に名前が挙がるのは、2007年のワールドチャンピオンであり、昨年末フェラーリを離れ、今年は世界ラリー選手権(WRC)にフル参戦しているキミ・ライコネンだ。
『Auto Hebdo(オート・エブド)』によると、ブーリエは「ああ、キミとコンタクトを取っているが、まだ話し合いはしていない」とシンガポールGPのパドックで話したという。
さらにブーリエは次のように続けている。「ビタリーを残留させないというシナリオもあるかもしれない」
「キミとの話し合いに戻るとすれば、キミに心から復帰したいというモチベーションがあるのかどうか判断するために会いたい。それが重要だね」
ライコネンは、フェラーリからの収入の代わりを模索しているという報道がなされている。ライコネンはフェラーリから契約解除の違約金を得ていたが、違約金の支払いも今年で終了する。
「キミか、ほかのドライバーでもいいが、私はわれわれと一緒にレースを戦いたいと心から願ってくれる人物を望むね。フィンランド人であれ、中国人であれ、フランス系スイス人であれ、ドライバーはモチベーションがあることを証明する必要がある」
こう語るブーリエが示した国籍はルノーのリザーブドライバーである、タン・ホー・ピン(中国)とロメ・グロジャン(フランス系スイス)、そしてフィンランド人とはライコネンのことだ。
また、ルノーはエイドリアン・スーティル(フォース・インディア)や、スペインの『AS』紙が報じるトロ・ロッソのハイメ・アルグエルスアリともつながりがあるようだ。
ライコネンが2001年にF1デビューを果たしたチーム、ザウバーのチーム代表であるペーター・ザウバーは、フィンランドの『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』紙に、「個人的にはもしキミが復帰すればうれしいよ。彼は非常に個性的で才能があるからね」と話している。
シンガポールGPからザウバーのドライバーを務めることになったニック・ハイドフェルドも、次のように加えている。「キミなら何の問題もなく復帰できるだろうね。僕も長いことドライブしてなかった。それでも、まさに同じような気持ちで復帰したと思っているからね」
そして、ライコネンと同じくラリー好きのクビサは「もし僕がキミの立場なら、ラリーにとどまるかもしれない」とコメントし、次のように続けた。
「でも、僕はキミにラリーに残って欲しくてそう言っているわけじゃないよ」