メルセデスの親会社ダイムラーのディーター・ツェッチェCEOは、2011年にミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)やメルセデスGPに対する期待が、今年以上に大きくなると語った。
2009年にドライバーズ、コンストラクターズ両選手権を制したブラウンGPを買収して発足したメルセデスGP。7度F1を制したシューマッハが加入したこともあり、メルセデスGPへの期待は大きかった。
しかし、メルセデスGPは今シーズン、一度も優勝することができず、シューマッハは表彰台にも登れなかった。だがツェッチェは、メルセデスGPやシューマッハのパフォーマンスに大きく失望していないと話している。
「新たに結成されたチームに、これ以上のことは望めなかった。もちろん、選手権を勝ち取っていれば文句なしだが、そんなことを望むのは現実的ではなかった」
「競争力の劣るクルマで印象的なパフォーマンスを見せるのは、非常に難しいことだ。まずは彼(シューマッハ)に、自分の才能を発揮できるクルマを与える必要がある」
しかしツェッチェは、2011年に向けた期待やプレッシャーが今年以上に大きくなるとも認めている。
「ファンや、そしてわれわれ自身も、今年以上のことを期待するのは間違いない」
「だが、F1では、というよりもむしろスポーツでは、成功を予測することはできないということも忘れてはいけない。そうでなければ、死ぬほど退屈なものになってしまう」
「(プレッシャーが大きくなるのは)当然なことだ。それこそ、このブランドの本質だとも言える。この業界で最上なものとして、リーダーシップを発揮することを希望している。ごう慢になっているわけではない。それこそわれわれに期待されていることであり、われわれが評価される基準だ」
「もちろん、その基準に達することができなければ、われわれは批判されることになる。それをきちんと受け止めなければならない。だが、われわれにも実現可能だと信頼されている証しでもある」