来季のシートがまだ決定していないニック・ハイドフェルド(ザウバー)が、ルノーのシートを狙っている。
ハイドフェルドは、昨年までザウバーのチームオーナーだったBMWのF1撤退にともない、同チームのシートを喪失。今シーズンはメルセデスGPのリザーブドライバーを務めていた。その後、ピレリが来季からのF1タイヤサプライヤーに決まると、ピレリのテストドライバーに就任したが、シンガポールGPからはザウバーにレースドライバーとして復帰している。
しかしザウバーは、現ドライバーである小林可夢偉を残留させることに決めたものの、来季のスポンサーであるテルメックスが支援するセルジオ・ペレスを可夢偉の新チームメートに指名。これにより、ハイドフェルドの今季限りでのシート喪失が決定した。
先日には個人スポンサーによる支援がないことを明かしたハイドフェルドだが、ビタリー・ペトロフの後任としてルノーに加入する可能性があることが分かった。
ペトロフは、多額の資金を持ち込むことでルノーのシートを獲得したが、チーム側はペトロフのパフォーマンスに満足していない。また、ルノーのチーム代表エリック・ブーリエは、アブダビでの最終戦までに来季ドライバーを決定する可能性もあると示唆しながら、『Auto Bild Motorsport(アウト・ビルド・モートアシュポルト)』へこう語った。
「ハイドフェルドとスーティル(エイドリアン・スーティル/フォース・インディア)の2人ともにチャンスがある」
今季はロバート・クビサ(ルノー)が素晴らしい走りを見せているが、もしクビサのチームメートにもっといいドライバーを起用していた場合、コンストラクターズ選手権でメルセデスGPに勝っていたはずだとルノーは考えたようだ。これによって得られる分配金などで、ペトロフの持ち込み資金以上の金額を得られるという。