マクラーレンの最新型フロントウイングが、行方不明になるところだった。
マクラーレンのマネジングディレクターであるジョナサン・ニールは、新型ウイングとともにシンガポールへ向かっていた。
しかし、空港でこの新ウイングがほかの荷物とともに出てくることはなかった。これには心配したとニールも認め、こう振り返っている。
「まず、エイドリアン・ニューイ(レッドブル/チーフテクニカルオフィサー)の新パーツが出てきたが、うちのは出てこなかった」
「ウイングがあまりにもうまく梱包(こんぽう)されていたため、空港の職員はそれが荷物ではなく、飛行機の備品だと思ったようだ。それで飛行機に残したままにした」
「ウイングを受け取るのに、数時間待たされたよ」
今回マクラーレンが投入した新型ウイングは、以前のものとは見た目にも明らかに違っており、これによってマクラーレンのルイス・ハミルトンとジェンソン・バトンは、シンガポールGPの予選でレッドブル勢に割って入ることができた。
「少し違ったものになっている。まだ完全に性能を発揮していない。高速サーキットでは、さらに効果を得られるはずだ」とニールは語っている。