F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)がモータースポーツ界からの無期限追放を科さないことに合意したものの、フラビオ・ブリアトーレは今でも無実だと主張している。
ルノーの元マネジングディレクターであるブリアトーレと元エンジニアリング責任者パット・シモンズが、ドライバーであったネルソン・ピケJr.に対し、故意にクラッシュすることを指示したとして、FIAはブリアトーレとシモンズに追放処分を科した。
これに対しブリアトーレとシモンズは、フランスの法廷で処分を撤回する判決を勝ち取ったものの、FIAはこの判決に控訴する姿勢を見せていた。
しかしFIAは12日(月)、ブリアトーレやシモンズとの話し合いの結果、和解に至ったことを発表し、クラッシュゲート事件の幕が下ろされることになった。
FIAは声明の中で、ブリアトーレとシモンズが「後悔の念を示し、FIAに対して謝罪した」としており、これと引き換えにすべての法的な手続きを終わらせ、追放処分を2013年までにすることを明かしていた。
しかし、12日で60歳になったブリアトーレは、後悔や謝罪が、「個人の有罪」を認めたものではないと語っている。
弁護士によって発表された声明の中でブリアトーレは、今回の和解について、ピケJr.がシンガポールGPで故意にクラッシュしたとするFIAの裁定が「根拠の確かなもの」だと認めるものではないと主張した。
その一方でこの声明には、「この件を過去のものにし、将来の計画に集中することを望んでいるフラビオ・ブリアトーレからは、これ以上のコメントは発表されない」とも書かれている。