来年のオーストラリアGPは、スタート時間が早まる可能性が高いようだ。ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)が明かしている。
大部分のテレビ観戦者がいるヨーロッパでの利便性を考慮し、オーストラリアGPは昨年から夕方に開催されているが、ドライバーは日没の時間が迫ることによる視認性の悪さを指摘していた。
しかし今年もスタート時間は変更されなかったものの、シューマッハは統括団体FIA(国際自動車連盟)がアルバート・パークで明るさを計測していたとして、次のように語った。
「レースの終盤には、明らかに限界を超えていたよ。暗すぎたんだ」
「FIAが計測を行ったようだし、来年に向けて対策すると思う。最低でもどれくらいの明るさを確保するのか、指針ができたようだね」
明るさの問題が指摘されているのは、オーストラリアGPだけではない。マレーシアGPは昨年、現地時間17時(日本時間18時)にスタートしたが、豪雨のためレースは中断。その後、あたりが暗くなったためにレースは再開することなく終了となった。
そのため2010年はスタート時間が現地時間16時(日本時間17時)に1時間早まったが、それでもまだ問題は残っているとロバート・クビサ(ルノー)は語る。
「リスクが大きいよ。分厚い雲があって、激しい雨、そして水しぶきが多い場合、暗すぎると思う」
F1界の最高権威バーニー・エクレストンは、ヨーロッパでの生中継が真夜中になることを避けようとしているが、クビサはヨーロッパ以外では午前中の早い時間にレースをしたほうが状況は良くなるだろうとして、次のように加えた。
「朝にレースをしよう。そうすればヨーロッパでは土曜の夜だよ」