ヴァージンの2010年型車VR-01のデザイン変更にかかる100万ポンド(1億4,000万円)の費用は、ヴァージン・レーシングではなく、ワース・リサーチが負担するようだ。
ヴァージンは、レースを走りきるには燃料タンクの容量が15リッターから20リッター足りないため、認証済みのシャシーのデザイン変更を統括団体FIA(国際自動車連盟)が認めていたことが明らかになっている。
5月のスペインGPで登場するとみられる新デザインでは、シャシーとボディワークが大きく変更されることになるとされている。
ヴァージンのチームCEOグレエム・ロウドンは、これが「サプライヤーの問題」だと語っており、ヴァージン・グループ会長リチャード・ブランソン卿もメルボルンで同様の発言を行っていた。
ブランソンはさらに、燃料タンクに関するニュースを聞いた時の反応が「うそだろ!」だったことを明かし、さらに続けた。
「サプライヤーの問題であり、彼らはデザインをやり直すことに同意している。なので、チームは何も負担しない」
ここで指摘されていた「サプライヤー」とは、外部の燃料タンクメーカーだとみられ、燃料タンクの容量をキログラムではなくリットルで記録してしまったために起きたミスではないかとうわさされていた。
しかし、ヴァージンのテクニカルディレクターであり、エンジニアリング企業ワース・リサーチ社を率いるニック・ワースは31日(水)、同社がデザイン変更の費用を負担すると認めた。
ブランソンは、この状況からも前向きな点を見いだそうとしており、メルボルンでは次のように語っていた。
「これによってトレーニングの時間を得ることができた。これからの5レース、われわれはクルマについての理解を深め続けられる」