フェラーリが23日(火)に公式ウェブサイトで掲載したコラムは、世界のメディアから歓迎されなかったようだ。
フェラーリはこのコラムの中で、F1の新規参戦チームを批判し、自動車メーカーが失った責任があるとしてFIA(国際自動車連盟)の前会長マックス・モズレーを非難していた。
これに対し、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌は、「フェラーリにレッドカード」という見出しでフェラーリを批判した。
「こんなにナンセンスなことは、めったに見ることができない」と『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌のコラムニスト、ミハエル・シュミットは書いている。
今回のフェラーリの非難は、「陰謀説をこじつけている」ものだとシュミットは加えた。
フェラーリは、自動車メーカーの撤退やF1活動縮小はモズレーによる「聖戦」の代償だと批判していたが、シュミットは自動車メーカーの撤退やF1活動縮小はモズレーとは関係のないことだとしている。
シュミットは、参戦の危機もうわさされるUSF1やカンポスよりも「マシな候補者」がいた可能性はあると認め、ロータスやヴァージンが「すぐに速さを見せることは期待できない」としながらも、F1には新チームが必要だったと書いた。
『Daily Telegraph(デイリー・テレグラフ)』紙は、フェラーリの非難を「枯れた攻撃」だと報じ、『AFP』通信もフェラーリがFIAに「かみついた」としている。
また、イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』紙でさえも、今回のコラムが「辛らつなもの」だったと報じた。
フランスの『Auto Hebdo(オート・エブド)』誌は、フェラーリが「新入生をイジメた」と書き、『Times(タイムズ)』紙は「(新チームが)産みの苦しみを味わっているのを」跳ね馬はモズレーの責任にしたと書いている。