レッドブルから支援を受けているドライバーには、大きなプレッシャーがかかっている。
こう語るのはジャン・エリック・ベルニュ。ベルニュは、レッドブルのドライバー育成プログラムを外されたブレンドン・ハートレイの後任として、2010年シーズン中にレッドブル・ジュニアチームへ加わった。
ベルニュは、フォーミュラ・ルノー3.5でのハートレイのシートを引き継いだほか、シミュレーターでは、レッドブルの2011年型車RB7の作業も行っている。
レッドブルのモータースポーツ・コンサルタントであるヘルムート・マルコ率いる育成プログラムは、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)というF1チャンピオンを輩出した一方で、容赦なくドライバーを解雇することでも有名だ。
「ジュニアチームは、現状で世界最高の(F1)チーム、レッドブル・レーシングの一部なんだ。だから、プログラムに参加しているドライバーは、最高であることが求められる」
「それも当然のことだよ。もし僕が明日結果を残せなければ、レッドブルからの支援を失う。でも、そういうものだし、許されるのは勝利のみなんだよ」
「僕はそれを受けて入れているよ。それが、F1へたどり着く唯一の道だからね。僕のブリーフケースには1,500万ドル(約12億6,000万円)なんて大金は入っていない。僕が(F1へ)上がるには、レースに勝って、選手権を勝ち取るしかないんだ」とベルニュは『Auto Hebdo(オート・エブド)』へ語った。
その一方でベルニュは、レッドブルのドライバー育成プログラムが、若手ドライバーに大きなプレッシャーをかけすぎているとの意見は否定した。
「もし僕たちがプレッシャーに対処できなければ、特にそれがモータースポーツであるのなら、F1でやっていけないと思う。だから、そういったものに慣れるのはいいことだよ」
「ヘルムート・マルコも言っているように、早い段階でプレッシャーに慣れるのはいいことだよ。それによって強くなるからね。僕も、その考え方には心から賛成している」