セバスチャン・ベッテルのタイトル獲得をトロ・ロッソがサポート?

2010年11月26日(金)
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2010年のF1最終戦アブダビGPで、トロ・ロッソがレッドブル・レーシングをサポートし、フェラーリの作戦ミスを誘発した。フェラーリのテクニカルディレクターであるアルド・コスタが語っている。

コスタは、エナジードリンクメーカーであるレッドブルが保有するレッドブル・レーシングとトロ・ロッソが協力したことによって、フェラーリがフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)の戦略で判断を誤ったと考えているようだ。

アブダビGPでは、レッドブル・レーシングのマーク・ウェバーがレース序盤にピットイン。その後ウェバーは、しばらくハイメ・アルグエルスアリ(トロ・ロッソ)の後ろを走行してから、アルグエルスアリを抜いていった。

アロンソもウェバーに合わせてレース序盤にピットインしたが、アロンソは大きく順位を落としただけではなく、前を走るビタリー・ペトロフ(ルノー)を抜けず、レッドブル・レーシングのセバスチャン・ベッテルにタイトルを奪われることになった。

フェラーリは、アロンソをレース序盤にピットインさせたのはミスだったと認めていた。しかし、『La Repubblica(ラ・レプブリカ)』はコスタへ、フェラーリの戦略担当はウェバーがアルグエルスアリを抜いたことに気を取られすぎたのか質問した。

「われわれは、チームプレーの犠牲になった。アブダビでわれわれが見たものは、チームプレーだ」とコスタは語っており、アロンソも前を走るクルマを抜いて順位を上げていけるとフェラーリが誤解したことを示唆していると思われる。

「いずれにしろ、われわれは衝動的に判断してしまい、過ちを犯した」とコスタは加えている。

驚くことではないが、レッドブル・レーシング側はウェバーとアルグエルスアリの件について、コスタとは違う意見を持っている。レッドブルのデザイナーであるエイドリアン・ニューイは、アルグエルスアリがウェバーを抜かせたのではなく、むしろ抑えていたとして、次のように語った。

「彼ら(フェラーリ)がウェバーに作戦を合わせられたのは、マークが抑えられたからだ。それなので、結果的にトロ・ロッソはわれわれの有利に働いてくれたことになる。(トロ・ロッソに)そんな意志はなかったと思うがね」

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