トルコGPではレッドブル勢のクラッシュに注目が集まったが、マクラーレンが大きく進化したこともクラッシュの一因だと言える。
F1サーカスは、今回もレッドブルの圧倒的な勝利になるだろうと予測しながらトルコGPを迎えた。予想どおり、トップ勢がピットストップを終えるとレッドブルの1-2になったが、レッドブル勢は常にマクラーレン勢からのプレッシャーを受けていた。
問題となったクラッシュの直前も、ルイス・ハミルトン(マクラーレン)が2番手を走るセバスチャン・ベッテル(レッドブル)の背後に迫っていたことから、ベッテルは一刻も早くウェバーを抜く必要があり、最悪な結果を招くことになった。
「僕たちはレッドブル勢より速かった。僕たちがどれくらい飛躍したか驚くほどだよ。僕たちはギャップを埋めて、ほかのみんなは後ろにとどまったままだ」ジェンソン・バトン(マクラーレン)もこう語っている。
トルコでは、長いストレートでマクラーレンのFダクトが大きな効果を発揮していたことにより、マクラーレンの全体的な進化が分かりにくくなったとの意見もある。
レッドブルも、ストレートでのトップスピードを向上させるFダクトシステムをトルコでテストしていたが、予選や決勝で使用することはなかった。
現在はチーム内での危機的への対処に忙しいレッドブルのクリスチャン・ホーナー(チーム代表)だが、今後のレースでもマクラーレンが強力なライバルになると予想している。
「モントリオールとバレンシアではわれわれも立ち直るが、この2つのコースでは、(マクラーレンの)ストレートラインでのアドバンテージが有利に働く」とホーナーは語った。
また、来季からのF1参戦を目指しているエプシロン・エウスカディのチーム代表ホアン・ビラデルプラットは、『El Pais(エル・パイス)』紙のコラムで次のように書いている。
「グリッド上で最強のエンジン、メルセデスエンジンもマクラーレンにとって有利になる要素だ」
フェラーリのテストドライバーであるマルク・ジェネも、『El Mundo(エル・ムンド)』でこう書いた。
「イギリスチーム(マクラーレン)を称賛しないといけないね。彼らは最高なレースを戦っていたし、1-2は偶然じゃない」
「彼らの進化は注目すべきものだったし、あの飛躍にはみんな驚かされた」