レーシングドライバーなら誰もがあこがれるモナコGPでポール・トゥー・ウィンを達成し、2戦連続で圧倒的な強さによって優勝したマーク・ウェバー(レッドブル)がドライバーズ選手権のトップに浮上した。
4回もセーフティカーが導入されながらも、そのたびに2番手につけていたチームメートのセバスチャン・ベッテルを引き離し、ウェバーは文句のつけようがない戦いぶりでモナコGPを初制覇していた。
ベッテルはモナコでチームメートに完敗してしまったが、レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、もし調子を取り戻したいのなら、リラックスするべきだとベッテルにアドバイスしている。
「シーズン序盤はセバスチャンが圧倒的な速さを見せたが、マークが調子を上げてきたようだ」
「セブ(ベッテルの愛称)は懸命に頑張っているが、時には少しリラックスして、時が来るのを待つべきだ」とホーナーは『BBC』へ語った。
モナコGPでの最大の受難者と言えるのが、これまでポイントリーダーだったジェンソン・バトン(マクラーレン)。バトンはレース開始直後にリタイアしていたが、メカニックがサイドポッドのカバーを外し忘れたため、エンジンがオーバーヒートしたことがその理由だった。
追い抜きがほぼ不可能なモナコということもあり、パレード走行のようなレースにはなったものの、2台のウィリアムズがクラッシュ、ヤルノ・トゥルーリ(ロータス)とカルン・チャンドック(ヒスパニア・レーシング)が大惨事にもなりかねないようなクラッシュをするなど、アクシデント満載なレースになった。
また、レース後にはミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)がペナルティーを受け、メルセデスGPがその判断に対して控訴する意志を示しており、レース後にもしっかりと話題を提供してくれている。