マーク・ウェバー(レッドブル)が2010年シーズン終盤に見舞われた骨折の詳細が明らかになってきた。
最近に出版されたウェバーの本『Up front: a season to remember』の中で、2010年のタイトル争いも佳境に入ったころ、ウェバーが肩の骨を折っていたことが明かされた。2008年末には脚の骨を折っていたウェバーだが、このときと同じく、今年の骨折もマウンテンバイクに乗っているときに負ったものだった。
ウェバーは、鈴鹿での日本GP前に母国オーストラリアへ戻った際に、骨折していたとのことだ。「スキーヤー骨折」と呼ばれる、治療の難しいこの骨折の手術を行うため、ウェバーは最近にアブダビで行われていたピレリタイヤのテストを欠席したとみられている。
「親友と自転車に乗っていたんだ。突然、彼が僕の目の前で転んで、僕には逃げ場がなく、まっすぐ行くしかなかった」
「鈴鹿は体力的にきついコースだから、天候のせいで土曜が休みになって助かったし、レース前の(ステロイドの一種であるコルチゾンの)注射にも助けられた」
「結局、問題なく週末をこなすことができた」と語るウェバーは、チームメートであるセバスチャン・ベッテル(レッドブル)の後ろ、2位で日本GPを終えていた。
この日本GPでは、トップを走るベッテルに一度も追い抜きを仕掛けなかったウェバーを非難する声もあった。その後の韓国GPではレース中でクラッシュし、ブラジルGPでもベッテルの後ろでゴールしたことから、ウェバーのタイトル獲得は難しい状況になっていた。
また、最終戦のアブダビGPでは、レース序盤にピットインしたことも影響し、見せ場のないままウェバーがレースを終えた一方で、ベッテルがポールポジションから優勝し、F1の最年少王者に輝いた。
終盤の4戦を骨折したままで戦ったウェバーだが、『Up front: a season to remember』では、このケガのためにタイトルを失ったわけではないと語っている。