ジェンソン・バトン(マクラーレン)のかつてのチームメートであるジャック・ビルヌーブが、現在ドライバーズ選手権をリードするバトンを称賛した。
BARでチームメートだった2003年、バトンとビルヌーブの仲は悪いと言われていたが、ビルヌーブはバトンの才能に敬意を示している。
ビルヌーブは、特にウエットでのバトンの走りに感銘を受けたと語った。バトンは雨がらみとなったオーストラリアGPと中国GPで優勝したことで、選手権首位に立つことができている。
「ジェンソンはいつもウエットで速かったけど、今ではグリッド上で最速だという認識が急速に広がっている」
「昔はマイケル(シューマッハ/メルセデスGP)が最速だと言われていたけど、関係者の中ではジェンソンが彼を抜いたと思われているだろうね」
「でも、アロンソ(フェルナンド・アロンソ/フェラーリ)のことも忘れちゃいけない。彼はウエットだった上海で、見事なレースを展開していたからね」とビルヌーブは『Rue Frontenac(リュ・フロンテナック)』へコメントした。
バトンはディフェンディング・チャンピオンであるものの、チャンピオンにはふさわしくないとの評価も一部にはあった。しかし、マクラーレンへ移籍した2010年シーズンを「最高な形でスタート」させたことから、チャンピオンにふさわしいことが証明されたとビルヌーブは語る。
「チームを移籍してもトップにとどまったことで、あれがまぐれなんかじゃなかったことが証明された。僕も彼の活躍がうれしいよ」
また、かつての宿敵であるシューマッハについてビルヌーブは、今のところシューマッハの復活劇は「ガッカリなもの」になっていると話した。
「彼にとって、初めて味わう大きな失望だろうね。最初のころは、3年間レースしていないにしてはいい働きをしていた。でも、結果は残念なものだよ」
しかしビルヌーブは、引退していたシューマッハへ復帰をオファーしたメルセデスGPは正しかったとして、次のように加えた。
「たとえ勝てないにしても、マイケルは役に立つし、彼が勝ち取った7つのタイトルや、F1史上で最も大きな成功は誰も奪うことができない」
「それに、ロズベルグ(ニコ・ロズベルグ/メルセデスGP)が同じクルマで彼に勝てば、他のドライバーに勝った場合よりも大きく評価を上げることになるしね」