イタリアGPのオーガナイザーが、ローマでのF1開催計画が進んでいることを受け、長い伝統のあるモンツァでイタリアGPを開催できなくなるおそれがあると再び懸念を表明した。
ローマ市側も、F1の最高権威バーニー・エクレストンも、ローマでのF1開催によってモンツァでのレースに影響が出ることはないと主張し続けてきた。しかし、モンツァの首脳はその言葉を信じられずにいる。
「F1の国際化が加速する中、各国とも1レースしか開催できなくなるだろう。ローマは首都なので、われわれ(モンツァ)がグランプリを永遠に失ってしまうことを心配している」とモンツァの責任者エンリコ・フェラーリは『Bloomberug(ブルームバーグ)』へ語った。
ローマ市議会は、今月の会議でF1の開催計画をどのように進めるか検討することになっている。
「ローマは、その歴史と史跡で世界に知れ渡っている。だが、ローマが単なる博物館ではないことを伝えるイベントが必要なのだ」
「近代的なイメージを示したいと思っており、F1はその手助けになるだろう」とローマのジャンニ・アレマンノ市長は話している。
だが、エクレストンによると、まだ契約は結ばれていないようだ。
「まだイベントの契約を結んでいない。彼らが契約を結べば、レースを開催することができるわけだが、どうなるのか様子を見てみようじゃないか」とエクレストンは語った。
さらにエクレストンは、ローマでのF1開催が、必ずしもモンツァに悪影響を与えるとは限らないとも加えた。
「今もスペインで2レースが開催されている。どうなるのか見てみよう。今は時期尚早だ」
しかし、モンツァのマルコ・マリアーニ市長は、懸念を抱いていると認め、こうコメントした。
「政治的な話をすれば、ローマはわれわれよりも、はるかに強力だ」