すでに2011年のシートを確定させている小林可夢偉(ザウバー)は、2010年に最もミスが多く、いまだにシートの決まらないニコ・ヒュルケンベルグ(ウィリアムズ)が、最もミスの少ないドライバーだったとの統計が出てきた。
この統計をまとめたのは、ヒュルケンベルグの母国でもあるドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌。シーズン中のスピンやコースオフ、クラッシュを数えたものだという。
最近には、イギリスの『Autosport(オートスポーツ)』誌でルーキー・オブ・ザ・イヤーに選出された可夢偉だが、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌の統計では60回以上のミスがあったとのことだ。
しかし、フリー走行、予選、決勝すべてを含めても、ヒュルケンベルグが事故によってクルマを損傷させたり、ピットへ戻れなくなったりしたのは、わずか2回だと『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌は報じた。
ミスの少なさが、同率で2位になったのはジェンソン・バトン(マクラーレン)とルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ)。だがバトンは、「これは喜んでいいのかな? 十分にリスクを冒していないということかもしれないね」と笑っていた。
最終戦までタイトル争いを繰り広げたフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)とマーク・ウェバー(レッドブル)のミスは30回ずつ、新王者セバスチャン・ベッテル(レッドブル)は34回で、全体の13位になっている。
ルイス・ハミルトン(マクラーレン)やビタリー・ペトロフ(ルノー)もミスが多く、ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)は20位になった。
最もミスが多かったとされた可夢偉だが、「カミカゼ」ドライバーとしての印象は正しくないと『spox.com』で最近に語っていた。
「もし僕がカミカゼ・ドライバーなら、ここまで来ることはできませんでした」
ザウバーのチーム代表ペーター・ザウバーも、この可夢偉の意見を支持し、次のようにコメントしている。
「彼のドライビングで、そういった面のみに注目するのは不公平だ。カムイはとても賢いドライバーでもあり、事前に決めた戦略をどうやって実行すればいいのか理解している」