F1 2011年からドライビング関連の規則を厳格化

2010年12月14日(火)
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F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)が、危険なドライビングや不当にアドバンテージを得るドライビングに対し、厳しく対処することを発表した。

今シーズンのハンガリーGPでは、ルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ)にホームストレートで抜かれる際、ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)がピットウォールのギリギリまでバリチェロに幅寄せを行った。これに対しては、高速でのクラッシュにつながる可能性もあったとして、シューマッハを非難する意見もあった。

そこで2011年のレギュレーションには、次の一文が加えられた。

「順位を守るために複数回方向を変えることや、故意にクルマをコース外へ押し出すこと、そのほか異常な方向転換など、ほかのドライバーを妨害する行為は禁止する」

また、コース外を走行しながらアドバンテージを得た場合もペナルティーの対象となるが、その基準が明文化されている。

「白線はコースの一部と定義されるが、縁石はコースに含まれない」と規定されており、クルマのいずれかの部分がコース上にない場合、コースを外れたと解釈されることになる。そして、いったんコース外を走行し、コースへ戻る際にアドバンテージを得た場合は、ペナルティーを受けることになる。

このほかにも、周回遅れになる際、周回遅れになる側のクルマは、追いついてきたクルマを抜かせることが可能になった1回目の機会にそのクルマを前に出さなければならなくなった。

周回遅れになるクルマに対しては、今後も青旗を振ることで、後ろから速いクルマが来たことが知らされ、もし青旗を無視した場合には、その事実がスチュワードに報告される。

そして、今シーズンのマレーシアGP予選中、ロバート・クビサ(ルノー)がピットレーン出口に並んでいるクルマの横につけ、「横入り」するような形になっていたが、こういった行為も禁止されることになった。

レギュレーションには次のように書かれている。

「プラクティスセッション(*)の開始前、もしくは再開前にピットレーン出口へ向かうクルマ、あるいはセーフティカー導入中にピットレーン出口で止まることを求められたクルマは、ファストレーン(ピットレーンの走行レーン)で一列に並ばなければならず、過度に遅れたクルマがいない限り、その順番を変えてはならない」

また、2011年からはスチュワードが1レースの出場停止処分を科すことができるようになったほか、「安全上の理由」により、レースディレクターがレース中にピットレーンを封鎖することも可能になった。

(*)レギュレーション上は、予選も「予選プラクティス」と呼ばれている。

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