小林可夢偉(ザウバー)が、自身の公式ウェブサイトで2011年シーズンに向けた抱負などを語った。
初のF1フルシーズンを終えた可夢偉。来季に向けた本格的なテストはまだ始まっていないものの、世界各地のイベントに呼ばれ、休めていないようだ。
「ピレリのタイヤテストの後、オフのつもりで日本に帰ってきたんですけど、おかげさまでいろいろ仕事があって、まだ1日も休めてないんです(苦笑)」
「トヨタ・モータースポーツ・フェスティバルの後、フェラーリワールドのオープニングに招待されて日帰りでアブダビに行ったり、オートスポーツアワードに出席するためにイギリスを1泊で訪れたりと、結構ハードなスケジュールで過ごしています」と可夢偉は近況を報告している。
2010年シーズン序盤は苦戦していたが、来季は開幕戦からポイントを狙っていくと可夢偉は語る。
「僕自身は絶対開幕戦からポイントを獲(と)って選手権を戦うんだと思っています。クルマはレギュレーションが結構変わりますけど、2010年よりはいい状態でスタートできるのではと期待しています」
先日に行われたアブダビでのテストで、可夢偉は来季からのタイヤであるピレリタイヤに好感触を得たようだ。また、このテストは1年間をともに戦った2010年型車C29にとって最後の走行でもあった。
「このピレリのタイヤテストが、僕が1年間戦ったザウバーC29の走り収めでしたが、『お疲れさまでした』と言ってあげたいですね。とってもわがままなクルマで、最初は機嫌をとるのが大変でしたけれども(笑)」と可夢偉は笑いを交えながら、C29へ感謝の言葉を送った。
可夢偉の来季チームメートはルーキーのセルジオ・ペレスであることから、フルシーズン2年目の可夢偉がチームをリードしていくことになる。しかし可夢偉は、これを過度なプレッシャーにすることなく、前向きにとらえているようだ。
「2011年はチームを引っ張る立場になりますが、2年目でこういう役をもらうことはあまりないので、もちろん光栄だと感じていますが、僕自身本当の勝負は 2011年だと思っています。年間20戦になりますし、長い1年になりそうです。とにかくひとつもミスをしないで、序盤からポイントを獲ってチームのためにしっかり仕事ができればなと思います」
最後に可夢偉は、1年間応援を続けていたファンに感謝している。
「2010年は『可夢偉のレースを見て感動した』といろいろな方から声をかけられたんです。それがびっくりだったし、本当にうれしかった。2011年もいいレースをして、もっとモータースポーツを盛り上げたいと思います。みなさま本当に応援ありがとうございました。そして2011年もよろしくお願いいたします」