小林可夢偉と山本左近がお台場に登場

2010年10月03日(日)
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今年も東京・お台場で開催され、3日(日)に2日目を迎えた『モータースポーツジャパン2010 フェスティバル イン お台場』に、日本GPを間近に控えた小林可夢偉(ザウバー)と山本左近(ヒスパニア・レーシング)が登場した。

可夢偉と左近はまず、モータースポーツジャパンのスーパーバイザーも務める近藤真彦氏を交えたトークショーに参加。日本GP直前に可夢偉と左近の話が聞けるとあって、多くのファンがステージ前に集まった。

トークショーの冒頭で近藤氏が、ザウバーの「クルマが真っ白(スポンサーのロゴがない)」と指摘。「(改良など)よそができているのに、何でウチができないのかなと、気持ちがめげることは?」と可夢偉へ質問した。

これに対し可夢偉は、「すごく悔しいです」と正直に答え、「クルマのパフォーマンスを最大限に引き出すのが僕の仕事です」と加えつつ、速く走るというドライバー本来の仕事でチームに貢献していくと語っていた。

さらに近藤氏は、「それに輪をかけて、もっと悪いチームに左近選手がいる」と会場の笑いを誘いながら左近を紹介すると、「開幕戦からクルマが何も変わっていない状況。モンツァ(イタリアGP)も、シンガポールも、モナコも、どこへ行ってもリアウイングの角度は一緒です」と左近も苦しい現状を明かした。

これについては可夢偉も、「ヒスパニアは、コースによってびっくりするぐらい直線が速いんです。ウイングが一緒なので、僕らがウイングをつけるサーキットでは直線だけ速いときがある。ホントにびっくりしますよ」と絶妙なフォロー(?)も入れるなど、笑いどころの連続でトークショーは進行した。

また、今シーズンの可夢偉はミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)とバトルになることが多い。前戦シンガポールGPでも、可夢偉がシューマッハと接触し、チームメートのニック・ハイドフェルドもシューマッハとのクラッシュが原因でリタイアしていた。この話題にも話が及び、「前回は完全にやられました」と語る可夢偉は、こう続けた。

「チームのみんなで、“とりあえずシューマッハがすべて問題だ。予選ではシューマッハの前に行けばオーケー”(という話になった)。それだけが次の課題です」と冗談交じりに語った。

日本GPに向けて可夢偉は、「シューマッハの前に出ることだけが大事です。それだけできていれば、日曜(決勝)は安心して見ていただいていいです」とユーモア満点に抱負を語ってくれた。

左近も、「ウイングの角度は一緒なので、セッティングには悩まなくてすむ」と可夢偉に負けないユーモアを披露しつつ、「3回目の日本GP。限られた状況の中で、自分たちのできることに集中していきたい」と語った。

可夢偉も最後には、「初めての日本GPなので、いろんな部分で楽しみです。いいレースをして、日本人が世界で戦えることをみんなと共感していきたい」と日本GPへ向けた意気込みを語っていた。

その後、走行エリアのステージにも可夢偉と左近が登場。ここで可夢偉は、すし屋を営む父親が鈴鹿を訪れ、チームスタッフにすしを振る舞うことを明かし、「なぜかオヤジが一番盛り上がっています。水曜のオヤジに期待です」とここでも笑いを忘れなかった。

そして可夢偉と左近は、集まったファンの前であらためて日本GPでの健闘を誓っていた。

また、この日は会場を左近や可夢偉が移動すると、大勢のファンが取り囲む場面が多く見られた。左近の即席サイン会のような状況になり、ファンが列を作ることや、可夢偉と一緒に人山が動くことがあるなど、F1ドライバーの絶大な人気が目立っていた。

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