12日(日)にデイ3が行われたラリージャパン。今回が初挑戦となるシトロエンのセバスチャン・オジエが優勝。シトロエン・ジュニアチームのキミ・ライコネンはデイ3でコースアウトし、リタイアに終わった。以下、プジョー・シトロエン・ジャポンのプレスリリースより。
セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組がラリー・ジャパン初参加で初優勝という偉業を成し遂げました。見事なドライビングでWRC2勝目です。セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ組は5位フィニッシュ、ドライバーズとマニュファクチャラーズ、両選手権の優勝に向かって貴重なポイントをあげました。
デイ3はこれまでに比べると距離がずっと短く、全8ステージでそのうち6ステージが5キロ以下という構成でした。クルーは最後に戻ってくることになる月寒のサービスパークを夜明けに出発、札幌の北70キロにある砂川をめざしました。シトロエン・トタル・ワールドラリーチームでは、2組が対照的な目的に向かい戦いました。
トップに5.4秒差の3位スタートとなったセバスチャン・オジエは、優勝を目指してペター・ソルベルグ、ミッコ・ヒルボネンと激闘。トップと37.9秒差で6位スタートとなったセバスチャン・ローブは、7度目の世界チャンピオンを目指してできるだけポイントを稼ぐことに集中。突っ込んでいくオジエとじっと我慢のローブという対照的な戦いとなったわけです。
ビサン(SS19)での短い走りのあと、18キロという距離のあったナエカワ(SS20)で動きが起こりました。カーナンバー2のC4WRCを駆るオジエがここでトップに躍りでて、SS3を最後に失っていた首位の座を奪い返したのです。「このステージはとてもドライで、デイ1、デイ2のステージよりロード・コンディションがよかった。こういう時には攻めて、トップを奪い返さないとね」
オジエは、ナエカワ2(SS23)で差を広げることに成功。2位ソルベルグとの11.3秒という差は、今回のラリー全体でのタイム差を考えると、大変大きなアドバンテージです。「最後まで集中していかないと」とオジエは語りました。「短いステージがあと3つ残っている。致命的なミスをする機会が3回もあるということだからね!」
しかし、残り3ステージで総合順位に変動はなく、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組が見事、表彰台の一番上に立つこととなりました。「2度目の勝利、それからシトロエン・トタル・ワールドラリーチームとしての初勝利をあげることができてうれしい。僕を信頼してくれたチームに心からの感謝を捧(ささ)げたい」とオジエは喜びを語りました。
「すべてが計画通りにいった。がむしゃらに攻めるというよりも、的を射たリズムでドライビングができたと思う。今回のラリーでまたひとつ、大きな手応えをつかんだよ」
優勝という目的を達成したオジエ同様、ローブもデイ3で3度のベストタイムを出し、総合5位フィニッシュ、今回の目的を果たしました。
「優勝を目指しての走りではなかったけど、10ポイントをあげることができてうれしい。あと3戦のラリーを残して43ポイントのリードというのは、なかなか悪くないね。ラリー・フランスについてはシンプルに考えているよ。ライバルは気にせず、とにかくトップでフィニッシュすれば優勝、と。オジエには優勝おめでとう、と言いたい。先の地形が全く読めないこういうラリーで、いつ、どれだけプッシュするかを的確に判断できたわけだから」