マクラーレンが、Fダクトを搭載せずにイタリアGPへ挑むようだ。『Autosport(オートスポーツ)』が報じている。
Fダクトとは、ドライバーがコックピット内から操作することにより、リアウイングをストールさせ、ストレートでのトップスピードを向上させるシステム。マクラーレンが他チームに先駆けて導入していたが、その効果が大きいことから、ライバルチームも次々に同様のシステムを導入した。
Fダクトを搭載した場合、ストレートでのトップスピードが向上するため、トップスピードを犠牲にすることなく、ダウンフォースを増やすことができ、結果としてコーナリングスピードの向上も期待することができた。そのため、多くのサーキットでFダクトが使われていた。
イタリアGPが行われるモンツァは、F1屈指の高速サーキットであることから、Fダクトを搭載するメリットが大きいようにも思える。しかし、モンツァは徹底的に空気抵抗を減らしたパッケージで戦うサーキットであるため、Fダクトを搭載することで発生する空気抵抗の方が、メリットよりも大きくなってしまうようだ。
そのため、多くのチームがモンツァではFダクトを搭載せず、空気抵抗の低減に特化したパッケージを投入するとみられる。
なお、Fダクトは2011年から禁止される予定になっている。