伝えられているところによると、ヨーロッパGPでマーク・ウェバー(レッドブル)がクラッシュしたのは、Fダクトが原因だという。
ヘイキ・コバライネン(ロータス)と接触する直前、ウェバーがダウンフォースを調整する装置を扱っていたことを車体カメラが映している。
マクラーレンがいち早く投入したFダクトは、ひざを使って調整するようにできているが、レッドブルは、左手の4本の指で穴をふさぎ調整するようになっている。さらにレッドブルは、先日のヨーロッパGPで初めて予選と決勝にFダクトを使用した。
ストレートを走行しているときは、4本の指は、ステアリングホイールを握っておらず、親指だけがステアリングの穴にそえられていた。
ウェバーは、コバライネンと接触する直前、4本の指をステアリングに戻し握りなおしていたが、クラッシュは避けられなかった。
手で操作するFダクトが先日フェラーリとザウバーのマシンに搭載されたとき、クリスチャン・ホーナー(レッドブル/チーム代表)は、「ドライバーは、指先で運転している。手放し状態だ。これは安全上、問題である」と語っていた。
イタリアの『Autosprint(オートスプリント)』は、レッドブルが投入した手で操作するFダクトが、ウェバーのクラッシュの原因かもしれないと伝えている。
チームメートのセバスチャン・ベッテルはバレンシアで、この手動Fダクトシステムを好んでいないと認めた。
「これは非常に賢いアイデアだよ。正しくセットアップすることができるのなら、とても大きいアドバンテージになる。しかし、常にステアリングから手を離さなければならない」
「飲み物を飲むとき、僕は右手で左側にあるボタンを押すんだ。1周のうちに、ブレーキバランスやその他のことなど、どれくらい調整するかにもよると思うよ」
「それに慣れないとね。でも、決して快適なものではないよ」とベッテルは付け加えている。