フェラーリ、2011年シーズンは全戦でKERS搭載

2010年06月15日(火)
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フェラーリは2011年シーズン、全戦でKERS(運動エネルギー回生システム)を搭載する。

これは、カナダで各F1チームが2011年シーズンに向けた技術面の問題を話し合った会議後、フェラーリのチーム代表ステファノ・ドメニカリが明かしたものだ。

レギュレーション上は、2010年もKERSの使用が認められている。しかし、F1チームが組織するFOTA(フォーミュラ1チームズ・アソシエーション)は、KERSを搭載しないという紳士協定を結んでおり、事実上はKERSが禁止されているのが現状だ。

だが、2011年シーズンには、可変リアウイングの採用が検討されているだけではなく、KERSの使用を禁止する紳士協定が廃止される可能性も高まっている。

フェラーリなど数チームが、出力を強化させたKERSを2011年に復活させることを強く求めていたが、その代わりに、ドライバーを含めた最低車重をさらに引き上げることが合意されているようだ。

2009年にKERSが導入された際には、KERSシステムの重量が不利になるとされていたことから、2010年には最低重量が605kgから620kgへ引き上げられた。2011年には、これがさらに640kgへ引き上げられるとのこと。

「各チームがそれについては合意した」とドメニカリも認め、次のように加えた。

「われわれは、より出力を上げた(KERS)システムを希望していたが、残念なことに、合意に達することはなかった」

出力が低いままにされた理由については、いくつかのメーカーが既存の技術で出力強化に対応できなかったためだとも言われている。

また2009年には、KERSの搭載が義務化されなかったことが大きな問題になった。そのため、ウィリアムズなどは、KERSを復活させるのであれば、KERSの搭載を義務化するべきだと訴えていた。しかし、2011年もKERSは義務化されない見通しだ。

メルセデスGPは、チーム本拠地で2011年のKERS搭載を視野に入れてプログラムを進めているものの、今もまだKERSを搭載するか検討中であるという。

「(2011年のKERSについて)4週間から6週間以内に決断を下す」とメルセデスGPのチーム代表ロス・ブラウンは語っている。

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