雨の予報もあるカナダGP。もしこの予報が外れたとしても、波乱のレース展開になる可能性が高そうだ。
レース中の給油が禁止された今シーズンは、どのチームも似たような1ストップ戦略を採用してきた。
しかし、2年ぶりの開催となったカナダGPでは、路面のグリップが低いことと気温の低さが合わさり、タイヤ摩耗の激しさが11日(金)のフリー走行で問題になっていた。
「現在のデータでは、最低でも2ストップになると思います」ブリヂストンのF1タイヤ開発責任者、浜島裕英氏もこう語る。
11日には、ソフト側のタイヤが数周しかもたないとドライバーが指摘しており、ハード側のタイヤもすぐにパフォーマンスが変化してしまい、グレイニングも問題になっていた。
複数のドライバーが、レースでは複数回ピットインする必要がありそうだと語っており、ロバート・クビサ(ルノー)も『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』へ「実際、2ストップがやっとの状態だと思う」と語っている。
今シーズンは、予選で最速タイムを記録したタイヤで決勝をスタートしなければならないドライバーもいるが、速いタイムを出すため、ソフト側のタイヤで予選を戦うというギャンブルに出るドライバーもいると予想される。
「リスクを冒すドライバーもいるでしょう。これまでのレースとは、少し違った展開になるかもしれません」と浜島氏も予想する。
ロータスのヘイキ・コバライネンは、「面白い週末になると思うよ」と笑っていた。