F1が、よりオーバーテイクを簡単にするため、2011年に向けて革新的な手法の導入を検討している。
カナダGPが行われているジル・ビルヌーブ・サーキットで11日(金)、各チームの技術責任者が会合を行い、今シーズン限りで可変フロントウイングを廃止することに合意したようだ。
その代わりに来年は、ストレートを走行中にリアウイングの角度を最大50mmまで変更できるようなる。これによって、ストレート上でのスピードが劇的に向上する。
この技術は、オーバーテイクの増加のみを目的に導入されるため、接近したバトルを展開中の、後ろのクルマだけが使えるようだ。
コックピット内にグリーンのライトが設置され、先行するクルマに一定の距離まで近づくと、このライトが点灯し、リアウイングの調整ボタンを使用可能になる。
また、スタートから3周はこのシステムを使えないものの、セーフティカーの導入後はシステムを使うことが可能だという。
「KERS(運動エネルギー回生システム)を使う理由がどこにある? このオーバーテイク・ウイングがあれば十分だろ!」レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、こう冗談交じりに語っていた。