ジャン・トッドが、統括団体FIA(国際自動車連盟)の会長に1期しかとどまらないとの憶測を否定した。
長年FIA会長を務めていたマックス・モズレーの後任として会長に選出されたトッドだが、これまでのところ論争になるような問題がなかったために称賛を受けている。
しかし、トッドがすでに、1期目の任期が終了する2013年に無給のFIA会長職から退くことを予定していると以前に報じられていた。
「それは事実に反する」トッドは最新版の『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌でこう語り、さらに続けた。
「だが今の段階では、2期目のことについて考えていない。自分の目標を達成するため、自分の時間をできる限り効果的に使うことが最優先だ」
トッドが目標にしているもののひとつが、2013年にF1へ導入する予定の新エンジンレギュレーションであり、できるだけ早くKERS(運動エネルギー回生システム)を復活させることも目指している。
「チームが2010年にKERSを使わないことに満場一致で合意したことに、私は満足していない。2011年に向け、この状況が再検討されることを個人的に約束する」とトッドは加えた。
またトッドは、より小さく、効率のいいエンジンを導入予定の2013年までKERSの新戦略実施を待つことは受け入れられないと語っている。
世界的に自動車業界が、よりクリーンな技術を推進していることに触れながら、トッドはこう述べた。
「何もせずに2年半を過ごす余裕はない」
「FIAの責任者として、この方向性でプレッシャーをかける必要がある。われわれが信用をたもつ唯一の道だ」