トルコGPでペース不足がさらに悪化していたフェラーリだが、2010年型車F10の開発をあきらめないようだ。
予選ではフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)がQ2で脱落。チームメートのフェリペ・マッサはQ3へ進出したものの、レッドブル勢、マクラーレン勢、メルセデスGP勢、そしてロバート・クビサ(ルノー)に後れを取った。
フェラーリは、次戦カナダGPで低ダウンフォースの特別仕様ボディワークを持ち込む予定だが、その次のヨーロッパGPで大幅な改良を予定している。
スペインの『AS』紙は、ヨーロッパGPでの改良でリアエンドやエキゾーストシステムが大幅に変更されるだろうと報じた。
その一方で、フェラーリのチーム代表ステファノ・ドメニカリは、この改良で上位へ復帰できない場合、フェラーリが2011年へ向けた開発に集中するとの憶測を否定し、こう語った。
「このクルマの開発をやめることはない。これまでのレースを捨ててはいないよ」
「シーズンの終わりまでF10に取り組んでいく」
イタリアメディアは、フェラーリの「大惨事」や「危機」だなどと非難しているが、アロンソはまだドライバーズ選手権のトップから14ポイントしか離されておらず、ドメニカリは『lne.es』へ次のように加えた。
「タイトルの行方はまだ決まっておらず、レースでは何でも起こりえるということを見てきた。ギブアップはしないよ」
アロンソも、フェラーリがまだタイトルを狙える位置にいると語るものの、バレンシアでの改良がどんなに大きな効果を見せたとしても、トップとの差を詰めるには十分ではない可能性もあるとしている。
「マクラーレンとレッドブルに大きな差をつけられているのは明らかだし、それ(バレンシアでの改良)が十分なものかどうか分からない。懸命な作業が必要だよ」とアロンソはコメントし、『La Razon(ラ・ラソン)』へこう加えた。
「どれくらいかかるのかは分からない。現実問題として、僕たちはレッドブルからほぼコンマ8秒遅れていて、マクラーレンからはコンマ6秒かコンマ7秒遅れている。(バレンシアへ向けた)開発に、それほどの効果はないだろうね」