2010年GP2シリーズ第2戦の2レースがモナコで開催された。スーパーソフトコンパウンド・スリックタイヤを装着したセルヒオ・ペレス選手(Barwaアダックス・チーム)がレース1で、ジェローム・ダンブロシオ選手(DAMS)がレース2でそれぞれ優勝した。木曜日(13日)のGP2予選では、今シーズン初めてブリヂストンのウェットタイヤが登場した。
大きなトラクションと制動力が必要なモンテカルロ地区のストリートコースでは、週末を通じて路面に乗るラバーの量が徐々に増えていくにつれてGP2ドライバーのホイールスピンが少なくなり、大きなトラクションとグリップが得られるようになっていった。F1との関連でタイヤの摩耗率は良好で、ラップタイムも速かった。
全42周で争われた金曜日(14日)のフィーチャーレース(レース1)では、ペレス選手が自身初の優勝を達成し、パストール・マルドナード選手(Repax)が2位に、ポールシッターのダニ・クロ選手(レーシング・エンジニアリング)が3位でゴールした。
ドライコンディション下で行われたレース1ではペレス、マルドナード両選手が好スタートを切り、第1コーナー手前でクロ選手の前に出た。レース中にタン・ホー・ピン選手(DAMS)がバリアに接触してセーフティカーが出動したが、セーフティカー走行中の16周目にピットストップを行ったペレス選手が25周目に最速ラップタイムを記録し、1ポイントを獲得した。
土曜日(15日)のスプリントレース(レース2)は全30周で争われた。グリッド最前列からスタートしたベルギー人ドライバー、ダンブロシオ選手が終始リードを保ち、レース1のペレス選手に続き自身初のGP2シリーズでの優勝を果たした。
ギエド・ヴァン・デル・ガルデ選手(Barwaアダックス)が2位、ジュール・ビアンキ選手(ARTグランプリ)が3位に入った。ビアンキ選手のチームメイト、サム・バード選手が最速ラップタイムを記録し、1ポイントを獲得した。
第2戦を終了した現段階で、ペレス選手が17ポイントを獲得してドライバーズ・ランキング首位に立ち、マルドナード選手とクロ選手が同じ15ポイントでそれに続いている。チーム・ランキングでは、26ポイントを獲得したRepaxが首位を守り、25ポイントのBarwaアダックスが2位に、16ポイントのARTグランプリが3位につけている。
GP2シリーズ第3戦は5月28日~30日にイスタンブール(トルコ)で開催され、ミディアムコンパウンド・ドライタイヤを使用する予定。
浜島裕英(株)ブリヂストンMS・MCタイヤ開発本部フェローのコメント:
「予選ではGP2ドライバー全員がウェットタイヤを装着してスタートしましたが、途中で雨が止み、その後は路面の改善が進んだのでセッション終盤でポールタイムが出ました。ポールポジションを獲得したのは、コンディションの変化にうまく対応したダニ・クロ選手でした」
「金曜日のレース1では、セルヒオ・ペレス選手が素晴らしいスタートを見せ、タイヤを賢く使って見事に優勝しました。土曜日に優勝したジェローム・ダンブロシオ選手にもお祝いを申し上げます。ブリヂストンのスーパーソフトコンパウンドはこのモナコで良好なパフォーマンスを発揮しました。私たちはGP2タイヤの摩耗とグリップダウンにも満足しています」
「今週末は、オーバーテイクが難しいことで知られるこのコースで、何度かブリヂストンタイヤを装着したクルマの素晴らしいオーバーテイクが見られたことに感銘を受けました。タイヤ選択は適切で、私たちの予想通りの高いグリップ力とパフォーマンスを発揮していました」
(ブリヂストン・プレスリリース)