F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長は4日(火)、FIAが来季のF1にKERS(運動エネルギー回生システム)を再導入することを目指していると語った。
2013年からの新エンジン規定には、KERSを含めたものになっているとみられるが、数チームが来シーズンのKERS復活を希望していると報じられていた。
現在もレギュレーション上はKERSの使用が認められているが、開発コストが高額なことや、そのほかにも信頼性や安全性などさまざまな問題があったため、各F1チームが組織するFOTA(フォーミュラ1チームズ・アソシエーション)内でKERSを使用しないという紳士協定が成立している。
フェラーリ、ルノー、ウィリアムズなどは2011年にKERSをF1で復活させることに前向だが、できるだけ早くKERSをF1で復活させることにFIAも「非常に真剣に」取り組んでいるとトッドは語った。
『AP』通信によるとトッドは、F1が「新技術の大使」のような役割を担えるため、KERSが重要になると話していたようだ。
また4日には、2007年にルノーの元F1エンジニアが設立したイギリスのフライブリッド・システム社が、FOTAへ2011年のKERSサプライヤーになることをオファーしたとも報じられていた。
フェラーリやルノーも100万ユーロ(約1億2,000万円)でカスタマーチームへKERSを供給することをFOTAへオファーしたとみられており、ウィリアムズは他チームとは異なるフライホイール式のシステムを使用したがっているとされる。
この問題は、今週末のバルセロナで、FOTAが話し合うことになっているようだ。