フェラーリがチームオーダー問題でさらなるペナルティーを免れたのは、証拠が不十分だったためだ。F1統括団体FIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長が認めた。
2002年のオーストリアGP。当時フェラーリに所属していたルーベンス・バリチェロ(現ウィリアムズ)は、チームオーダーを受けて最終ラップの最終コーナーを立ち上がった後に、チームメートのミハエル・シューマッハ(現メルセデスGP)へ優勝を譲っていた。
これが大批判を受け、F1でのチームオーダーは禁止されることになったが、このチームオーダーを発令したのが、当時フェラーリのチーム代表を務めていたトッドだった。
そのトッドでさえも、同じような指示がドイツGPでフェリペ・マッサ(フェラーリ)に出されたと考えていたようだ。
『BBC』のインタビューで、フェラーリはルール違反を犯したとの意見が多いと指摘されると、トッドは次のように語った。
「私も、おおむねその意見に同意する」
「(しかし、)有罪だと言い渡すには、有罪だと証明する必要がある」