ザウバー、序盤での苦戦にも悲観せず

2010年04月28日(水)
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シーズン序盤戦では苦しい戦いが続いたザウバーだが、新テクニカルディレクターとしてチームに加わったジェームス・キーは、将来について楽観的になっているようだ。

ザウバーは開幕前のテストで好調な走りを見せ、大きな期待を集めていた。しかし、シーズンが開幕してみると、度重なるトラブルに悩まされ、今のところ完走はペドロ・デ・ラ・ロサがオーストラリアGPで記録した1回のみ。

パフォーマンス面での苦戦に加えて、信頼性が低いことも合わさり、ザウバーは既存チームの中で唯一ポイントを獲得していないチームになっている。

しかし、中国GPでザウバーの一員としての初レースを戦ったキーは悲観的にはなっておらず、次のように『Autosport(オートスポーツ)』へ語った。

「まず、基礎になるものはきちんとあるし、何かが根本的に間違っているとも思わない」

「ストレートラインでのスピードは、間違いなく向上させる必要のあるものだが、チームもそれは認識しており、これは単に空気抵抗を計算するだけだ。チームはこのことに取り組んでおり、そこからコンマ数秒を引き出せるだろう」

ザウバーの大きな問題の1つは信頼性だが、キーは信頼性の問題を解決するのと同時に、スピードを向上させることも必要だと話している。

「当然、信頼性は重要な優先事項であり、チームも懸命に取り組んでいる。冬のテストで信頼性の問題が起きる兆候はなかったので残念はあるが、注意深く確認しているとことだ」

「だが、それと同時にパフォーマンスにも取り組む必要がある。信頼性が確保できればすぐに、ポイント圏内のポジションを確保したくなるものだからね」とキーは語る。

ザウバーは前チームオーナーのBMWがF1から撤退したため、チームを大幅に縮小することになり、そのことがクルマの開発に与える影響も大きい。

「以前は大きかったが、今では1人か2人しかいない部門もある。そういった部門がいくつかあれば、それらを合わせて、以前よりも小規模な運営にするため、少しチーム内で変更を加える必要がある。だがさっきも言ったように、基礎になるものはあるんだよ」とキーは加えている。

キーが以前に所属していたフォース・インディアは今シーズン、さらに飛躍を果たし、昨年以上の活躍を見せているが、キーは移籍を後悔していないと語る。

「むしろ、とても光栄に思う。長い間かかわっていたチームだったからね、11月や12月にあそこまで懸命に働かなければ良かったとも思うよ。あのときのことが今、見事にうまくいっているんだから!」

「でも、彼らにとってはいいことだと思うし、自分の仕事が彼らのチームでうまく機能してくれて、私もうれしいよ。われわれにとってはいい目標になる。彼らに勝ち、あのレベルになることを目標にするべきだ」

「中団グループは今、フォース・インディアとルノーがリードしている。だが、われわれが彼らに追いつけないと考える理由はない。少し時間はかかるかもしれないが、きっとわれわれは追いつくし、その先にはトップ4がいる」

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