F1の各新規チームはこれまで、数多くの信頼性に関する問題に直面しているが、その原因をたどっていくと、新規チームに共通しているサプライヤー、Xトラックに行き着くという。
Xトラックはコスワース同様、統括団体FIA(国際自動車連盟)の支援を受けて2010年にF1へ復帰した。
ヒスパニア・レーシング(HRT)とロータスは、Xトラック製のトランスミッションをそのまま使用しているが、ヴァージンは独自のギアボックス・ケーシングを使用。また、油圧システムに関しては、新規3チーム全てがXトラックから供給を受けている。
だがロータスのヘイキ・コバライネンは『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』紙へ、「7月中に」導入することを目指し、同チームが独自の油圧システムに取り組んでいると語った。
「クルマの油圧系統を完全に自分たちでコントロールするのなら、正しい方向性だと思う」とコバライネンはコメントしている。
さらにコバライネンは、この共通システムは「信頼性が低すぎ」であり、「とても最新とは言えない」ものだと加えた。
また、HRTのチーム代表コリン・コレスは、バーレーンGP以降Xトラックと「長時間にわたって」作業を進めてきたと語っており、メルボルンには改良版の油圧システムが導入されるとの報道もある。
ヴァージンは、バーレーンでのデビュー戦を「台無し」にしたのは、「油圧とトランスミッションの問題」であると24日(水)にも繰り返している。
ヴァージンのテクニカルディレクター、ニック・ワースは次のように語った。
「新しいパーツを使用するので、バーレーンで直面した油圧とトランスミッションの新しい問題に対する強力な解決法になることを願っている」