F1の新規チームが苦戦していることで、昨年に提案された予算制限額4,500万ユーロ(約55億円)では競争力の高いチームを運営できないと証明された。F1界の最高権威バーニー・エクレストンがこう語っている。
フェラーリは最近、2月のテストでロータスとヴァージンのペースがあまりにも遅かったと非難し、ヒスパニア・レーシングにいたっては、まだクルマを走らせてもいない。
これについてエクレストンは、「フェラーリは正しい」と『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌へ語っている。
新規チームは2010年シーズンへのエントリーを提出した際、F1を統括するFIA(国際自動車連盟)の前会長マックス・モズレーが推進していたルールにより、予算制限を受け入れることで有利な条件を与えられると考えていた。
しかし、フェラーリのルカ・ディ・モンテゼモーロ会長が中心となった既存F1チーム側が予算制限に反対したことで政治的な争いに発展し、最終的に新規チームは少ない予算で既存チームに立ち向かうこととなった。
エクレストンも、4,500万ユーロ(約55億円)の予算制限が導入されていれば「彼らにもチャンスがあっただろう」と認めながらも、こう加えた。
「私は常に、予算制限はうまくいかないと言ってきた。新チームは今、予算が十分ではないと痛感している」