2010年シーズン開幕戦バーレーンGPのフリー走行が12日(金)に始まっても、タイトル候補のチームを挙げることはできない。フェリペ・マッサ(フェラーリ)が語った。
2月に行われたテストでは、フェラーリ、マクラーレン、レッドブルの速さが際立っていたとの見方が強いが、マッサはバーレーンでの戦いは激しいものになるとして、28日(日)のテスト終了後こう語っていた。
「誰が最高の仕事をしたのか言うのは難しいね。今日のタイムシートではハミルトン(ルイス・ハミルトン/マクラーレン)ってことになるけど、みんな接近しているし、コンマ数秒の差だよ」
また『EFE』通信に対してマッサは、ある1チームが大きなアドバンテージを得ているという意見は、「他のチームのパフォーマンスがいいことを考えても、ばかげている」と語った。
マッサのチームメートであるフェルナンド・アロンソは、フェラーリの新車F10がこれまでのキャリアで乗った中で最高のクルマだと話していたが、マッサ同様に慎重な姿勢を崩してはいない。
「ぼくが乗った中で最高のクルマだよ。でもだからと言って、選手権で最高のクルマだとは限らない」とのアロンソのコメントを『Corriere dello Sport(コリエーレ・デロ・スポルト)』紙が掲載した。
最新の戦力分析では、フェラーリと、バルセロナテストの改良が大きな成果を見せたマクラーレンがトップに立っており、そのすぐ後ろをレッドブルとメルセデスGPが追っているとみられている。
メルセデスGPのロス・ブラウン(チーム代表)も『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』紙に対し、メルセデスGPがフェラーリから「コンマ数秒」遅れており、フェラーリが「最も好調なチーム」だと認めた。
「しかし、テストシーズン序盤に彼ら(フェラーリ)が持っていたリードは小さくなったようだし、われわれも彼らに近づいた」とブラウンは加えている。
また28日(日)のバルセロナでは、ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)がルイス・ハミルトン(マクラーレン)を抑えようとする場面もあったが、最終的にはハミルトンがシューマッハを抜いていた。
「僕の作業に少し影響があると思ったから、彼に道を空けて好きなようにさせてあげたんだよ。それで僕も自分のやりたいことができた」とシューマッハはコメントしている。
その一方でレッドブルのセバスチャン・ベッテルは、フェラーリが「かなり強力」であり、バーレーンへ向けてトップに立っていると語る。
「彼ら(フェラーリ)の後ろに、僕たち、マクラーレン、メルセデスGPがいる。僕たちはまだトップじゃないと思う」
「でも、燃料が多いときでも少ないときでも、僕たちは離されていないよ」とベッテルはドイツのメディアへ話していた。