オーストラリアGPの主催者が、レース開催地を現在のアルバート・パークから移転させることを検討しているようだ。
『Sunday Herald Sun(サンデー・ヘラルド・サン)』紙は、2億ドル(約159億円)での常設サーキット建設に関する調査のため、13万ドル(約1,000万円)の資金をFIA(国際自動車連盟)がオーストラリア・モータースポーツ連盟(CAMS)に提供したと報じた。
候補地とされているのは、メルボルンからクルマで40分ほどの位置にあるアバロン。このアバロンでの計画には、ナイトレース開催のため照明設備を設置することも含まれているようだ。
このサーキットが建設され、ナイトレースが開催できるようになれば、ヨーロッパでのテレビ視聴者も観戦しやすい時間帯でのレースになるため、長期的にオーストラリアがF1カレンダーに残ることも可能になる。
サーキット候補地はオーストラリアの運送会社リンフォックスが保有している。
リンフォックスの責任者アンドリュー・フォックスは1年前、レース開催地をアルバート・パークから移転することにより、納税者は毎年仮設のサーキットを準備するコストを負担する必要がなくなると語っていた。
「私は、喜んで一族(フォックス家)を代表してアバロンに資本を投入し、世界基準のものを作る」とフォックスはコメントしている。
CAMSとFIAの調査は、イギリスの専門が行うようだ。
「実現の可能性に関する調査の一環として、アバロンでの開催地についてあらゆる選択肢やチャンスを確認していく」とCAMSのグラハム・ファウンテンCEOも認めている。
ビクトリア州のスポーツ大臣ジェームス・メルリーノはこう加えた。
「CAMSの調査結果に関係なく、レース移転については政府が最終的な判断を下す」