F1を統括するFIA(国際自動車連盟)がついに、USF1のエントリーを取り消すとのうわさが広がっている。
これが事実であれば、13の参戦枠の1つが空席となり、2010年からのF1参戦を目指しているステファンGPにとっては大きく道が開けることになるが、複雑な問題もあるようだ。
2010年シーズンの第1戦バーレーンGPが開幕するまで2週間を切っていることから、ステファンGPの参戦を認めるのであれば急ぐ必要があるが、当初はFIAが参戦を却下したチームであるだけに、既存チームの中には不快感を示しているチームもある。
しかし複数のメディアでの報道によると、FIAはUSF1のエントリーを取り消し、ゾラン・ステファノビッチが率いるステファンGPの参戦を認めるつもりであるようだ。
ステファノビッチは、母国セルビアの政府やF1最高権威バーニー・エクレストンからも支援を受けていると言われており、USF1とステファンGPが合併することで全13チームの参戦が実現するとの憶測もある。
ステファノビッチはすでに、中嶋一貴の起用を認めているが、1997年のチャンピオンであるジャック・ビルヌーブとも契約直前だと語っていた。
しかしビルヌーブは、次のように『Auto Hebdo(オート・エブド)』誌へ語った。
「(ステファンGPには)まだ参戦権がない。でもチームに関しては、すべてが真剣なようだね」
「彼らにとって重要なのは、FIAから開幕戦出場の許可を得ることだよ」
その一方で、こういったF1の舞台裏で行われている政治的なことに対し、レッドブルのマーク・ウェバーはこう苦言を呈した。
「今の状況はほんとうにおかしいと思うけど、それが実情なんだよ」