ロータス・レーシングの技術責任者マイク・ガスコインが、同チームが「ロータス」の名を使うことに反発しているグループ・ロータスの姿勢を理解できないと再び述べた。
ロータス・レーシングは来季、チーム・ロータスとして参戦することを発表。しかし、イギリスのスポーツカーメーカーであるグループ・ロータスが、ルノーF1チームのスポンサーとして来季からF1に参入することを検討しているため、これに反発し、この問題は法廷に持ち込まれている。
だが、先日にF1の統括団体FIA(国際自動車連盟)が発表した2011年のF1エントリーリストでは、ロータス・レーシングのチーム名がチーム・ロータスに変更されていた。
一方のルノーは、当初ロータス・ルノーというチーム名になるとみられていたが、エントリーリストにはルノーF1チームとして記載されている。
この問題についてガスコインは、ロータス・レーシングがノーフォークで、新たなファクトリーを買い取り、風洞施設も追加したことを指摘。ノーフォークには、ロータス・レーシングの拠点があるほか、グル-プ・ロータスもノーフォークに拠点を置いている。
「われわれはここにいる。名前がどうなろうと、再びノーフォークを拠点にしたF1チームがレースを戦い、レーシングカーを開発する。これはノーフォークにとって素晴らしいことだと思うし、ノーフォーク生まれの者として、誇りに思う」
「なぜグル-プ・ロータスが、このチームにロータスの名がつくことを拒否するのか理解できない」
「コーリン・チャップマン(ロータス創設者)がF1にスポンサーシップという制度を持ち込んだとき、彼はスポンサーシップを受けることを考えていたはずだ。スポンサーとしてお金を払うことではなくね」
「私にとってコーリン・チャップマンは、エンジニアリング畑の人間だ。レーシングカーを作り、開発していた。それこそチーム・ロータスがやっていたことであり、われわれがここでやっていることだ」
「フランスメーカーのスポンサーになり、バッジをはることではない。こんなこと、私にはまったく理解できない」とガスコインは『Eastern Daily Press(イースタン・デイリー・プレス)』へコメントした。
今後もロータスの名をめぐる争いは続くとみられるが、ガスコインはチーム名の問題には多くの力を注いでいないと語る。
「政治的な話は抜きにして、みんな唯一無二な名前と関係を持ちたがる。だが、いい人材を集めることでしか、チームは作り上げられないのだよ。それこそわれわれが集中していることだ」