チームメート同士のクラッシュによるわだかまりを解消しつつあるレッドブルだが、チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、マーク・ウェバーのレースエンジニアの責任を追及していない。
レッドブルのウェバーとセバスチャン・ベッテルがトルコGPでクラッシュしたことを受け、当初ホーナーやレッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、ウェバーだけではなく、エンジニアのシアロン・ピルビームも非難していた。
ベッテルがウェバーに迫っていることを、ピルビームがウェバーに伝えなかったとチーム首脳陣が非難していたことから、ピルビームはチームオーダーに従うことを拒否していたのではないかとの意見が出ていた。
さらに、F1の公式ウェブサイトに掲載された動画では、オーバーテイクボタンを使ってベッテルに対抗するよう、ピルビームがウェバーへ指示している様子も確認できる。
また、『BBC』が9日(水)に報じたインビューの中でホーナーは、クラッシュ直前にウェバーに対し、ピットウォールから「どけ!」と叫んでいたことを否定した。
「私は実際に“どけ”とは言っていないと思う」
「シアロン・ピルビームは最近、いくらか批判を受けていた。だが、彼はマークへ道を譲るよう指示を出すようには言われていなかった。これは100%明確なことだ」
「どちらかのクルマを前に出したり、片方のペースを落とさせたりするような陰謀など、どこにもなかった」とホーナーは語っている。
また、当初チーム首脳陣はウェバーにクラッシュの責任があると非難していたが、これは首脳陣側の間違いだったとホーナーは認めた。
「今から現実的に考えてみると、あれはレーシングアクシデントだった。それ以上でも、それ以下でもない。片方のドライバーを非難するのは間違っていた」とホーナーはコメントした。