F1で4度タイトルを獲得したアラン・プロストは、2010年のF1チャンピオンに輝いたセバスチャン・ベッテル(レッドブル)のことを高く評価している。
1997年のF1チャンピオンであるジャック・ビルヌーブは、シーズン中のベッテルの振る舞いについて、「幼すぎる」とコメントするなど、F1の史上最年少王者となったベッテルに厳しい評価を下していた。
しかし、最近に行われていた毎年恒例のイベント「レース・オブ・チャンピオンズ」でベッテルに会っていたプロストは、今ではベッテルのファンになったと語っている。
「彼は非常に若いが、すでにとても成熟している。また、生き生きとしていて、熱意も感じられる。私はそういった面をとても気に入っている。若いドライバー全員に、そういった面があるわけではない」
「そのことに私は驚いているんだよ。情熱を感じられないドライバーが何人かいるんだ。まるで、単なるビジネスとして走っているようだ」
「だがベッテルには、活気や情熱が感じられる。彼が、できるだけ長くそういったものを失わずにいてくれることを願うよ」
さらにプロストは、シーズン終盤でのベッテルの走りを称賛した。
「私に限ったことではないが、彼が何度か混乱を巻き起こしたとき、私も少し批判的になっていた。しかし、あれほど目立つ性格のドライバーだと、抑えるのは難しいものだ」
「それが8月以降は、劇的な変化が見られた。韓国でのこと(ベッテルはエンジントラブルでリタイア)がなければ、彼は終盤の4戦で全勝していただろう。彼は偉大なチャンピオンだ。疑う余地はない」
「シーズン中盤には、また違った判断をしたかもしれないが、最終的には、誰もが“ブラボー”と称賛できる状態だった」