すでに発表されていたとおり、「チーム・ロータス」の名で2011年のF1にエントリーしたロータス・レーシングだが、同チームのチーム名をめぐる問題は解決していないようだ。
F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)が30日(火)に発表した2011年F1のエントリーリストでは、ロータス・レーシングのチーム名がチーム・ロータスへ変更されていた。
しかし、イギリスのスポーツカーメーカーであるグループ・ロータスが、ルノーF1チームと提携してF1へ参入すること検討しているため、ロータス・レーシングが来年以降もロータスの名を使うことに反発。ロータス・レーシングとグループ・ロータスは「ロータス」の名をめぐって法廷での手続きを進めている。
ロータス・レーシングのスポークスマンは、発表されたチーム名は正式なものだと語っているが、チーム代表のトニー・フェルナンデスはツイッターで次のようにつぶやいた。
「ファンからのばく大なサポートを受けて判断した」
「これから、多くの戦いが待っているだろうが、ヒンガム(チーム本拠地)は士気が上がっている」
フェルナンデスが「多くの戦い」と語っていることから、ロータスの名をめぐる問題は解決しておらず、来年初めにもロンドンの高等法院で争われることになるとみられる。
チーム・ロータスというチーム名が発表されたこと、そしてこれと同時にヤルノ・トゥルーリとヘイキ・コバライネンの残留が発表されたことについて、ロータスの技術責任者マイク・ガスコインは「チームにとって素晴らしいことだ」と話している。
『Telegraph(テレグラフ)』のF1記者トム・キャリーは、ロータス・レーシングがチーム・ロータスの名を発表したことから、フェルナンデスは「(F1最高権威の)バーニー・エクレストンから、この方向性で進めるための支持を得ている」のだろう推測した。
しかし、ロータスの名をめぐる問題が解決していないことから、ルノーのチーム名は当初予想されたロータス・ルノーではなく、ルノーF1チームとされていた。
グループ・ロータスは現在、マレーシアの国営自動車会社プロトンの傘下にあり、ロータス・レーシングもマレーシア国籍のチーム。そのため、この問題にはマレーシア政府も関与しているとみられ、キャリーは次のように加えた。
「明らかに、マレーシア政府はダニー・バハール(グループ・ロータスCEO)とフェルナンデスへ、ロータスの名をめぐる問題をうまく解決するよう指示したようだ」
「だが、まだこの問題は長く続くだろう」