ロータス・レーシングの技術責任者であるマイク・ガスコインが、グループ・ロータスからの支援を得られないことについて「まったく理解できない」と語った。
ロータス・レーシングは今年、グループ・ロータスから名称の使用許可を得て、「ロータス」の名を冠したチームでF1に参戦した。しかし、名称の使用許可は今季限りのものになっており、来季からはグループ・ロータスのF1参入もうわさされている。
そこでロータス・レーシングは、グループ・ロータスが管理していなかった「チーム・ロータス」の名称権を獲得し、来季からはチーム・ロータスとして参戦することを発表。だが、これにグループ・ロータスが反発し、現在は法廷での手続きが進められている状態だ。
『Autosport(オートスポーツ)』によると、ガスコインがこの問題について、次のように『BBC Radio Norfolk(BBCラジオ・ノーフォーク)』へ語ったという。
「われわれは、ロータスの名をF1に復活させた。最高な働きをしたと思っている」
「なぜグループ・ロータスがわれわれを支援したがらないのか理解できない。われわれは、このブランドに大きな価値をもたらし、このブランドとチーム発展のため、株主は8,000万ポンド(約107億円)を投資した。なぜグループ・ロータスがわれわれを締め出そうとしているのか、理解に苦しむ」
「ノーフォーク(ロータス・レーシングとグループ・ロータスの拠点がある地域)にとっても非常に残念なことだ。われわれはノーフォークを拠点にしたチームだからね。われわれはロータスの名をF1に復活させ、それを誇りに思っている。それをなぜグループ・ロータスが支援しないのか、まったく理解できない」
グループ・ロータスは2011年に、ARTと組んでGP2とGP3に参戦するほか、2012年からはインディカーにエンジンと空力パーツなどを供給する計画と、ル・マンのプロトタイプを製造する計画を発表。このほかにもグループ・ロータスは、ルノーF1チームと提携し、2011年からF1に参入することも検討しているとされ、急速にモータースポーツ活動を拡大させている。
「彼らは世界中の全カテゴリーへの参入を発表しているようだが、誰がその資金を払うというのだ?」
「彼らは全カテゴリーで走りたいみたいだが、損失を計上している自動車メーカーにしては、少し不思議なことだ。だが、もしこれが彼らの望んでいることならば、幸運を願うよ」とガスコインは語っている。