最終戦までもつれ込んだ2010年F1の王座争いがついに終了。セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が最終戦で優勝して大逆転を達成し、史上最年少チャンピオンに輝いた。
ランキング3位の状態で最終戦を迎えたベッテル。予選ではポールポジションを獲得したものの、ランキング首位のフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が3番グリッドを獲得しており、アロンソが圧倒的に有利な状態だと思われた。
そして迎えた決勝、1周目のクラッシュでセーフティカーが出動した後、ランキング2位のマーク・ウェバー(レッドブル)がレース序盤にピットイン。ウェバーの前の順位を確保するため、アロンソもピットインした。ウェバーの前を確保したアロンソだったが、セーフティカー導入時にピットインしたクルマがアロンソの前に出てしまった。
その一方でベッテルは、ポールポジションからレースに優勝。アロンソは7位、ウェバーは8位に終わったため、ベッテルの王座獲得が決定。F1史上最年少のチャンピオンになった。
シーズン開幕時から圧倒的な速さを見せたレッドブル。チームメート同士の戦いや信頼性の問題など、問題が起きることもあったが、シーズンを終えてみればベッテルがポールポジションを10回獲得。5勝を記録しており、問題を上回る速さを見せつけたと言える。
ベッテルはレース直後のチーム無線で、泣きながら「信じられない」と話した後に絶叫の雄たけび。その後、表彰台で国歌を聴いているときには再び感情がこみ上げ、涙ぐんでいた。