マックス・モズレー、FIA復帰を否定

2010年10月30日(土)
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F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)の前会長マックス・モズレーが、会長職に復帰しようとしているとの報道を否定した。

16年間FIAの会長を務めていたモズレーだが、任期が切れた昨年、会長職を退いた。モズレーの後任には、モズレーが推していたジャン・トッドが就任。トッドは、以前にフェラーリのF1チームでチーム代表を務めていた人物だ。

しかし最近、トッドの統治に不満が出ているとうわさされており、モズレーによってトッドが失脚させられるのではないかとの憶測もあった。F1最高権威バーニー・エクレストンが、この動きを支持するとも言われていた。

また、エクレストンが『BBC』ラジオに対し、「マックスに辞めて欲しくなかった。彼が戻ってきてくれれば素晴らしい」と発言したことで、このうわさが一気に加速した。

「マックスがFIAの会長に復帰し、ジャンはFISA(*)の会長として、モータースポーツを担当すればいい」

「チームは気にしないだろう。マックスがFIA会長に復帰することに、文句があるか今彼らに聞いたとしたら、彼らは“ノー”と言うと思う」とエクレストンは加えていた。

これに対しモズレーは、「私にとって、F1での日々は終わったんだよ。私は別の道を進んでいる。逆戻りするべきではない」と復帰を否定。F1パドックで復帰がうわさされていることについては、『BBC Radio Five Live(BBCラジオ・ファイブ・ライブ)』へ次のようにコメントした。

「完全なうわさ話だ。“戻って来い”と言われるのは、うれしいことだし、素晴らしいことだ。だが、実際のところ、そうするべきではない」

また、モズレーは今でもトッドを支持していると加えた。

「私はジャンを強く推していたし、彼は仕事をやり遂げると思っている。彼が今の地位にいるのは、私にも責任のあることなので、彼には成功してもらいたい」

「私が最もやりたくないのは、彼が今やっていることに干渉することだ」

「彼は、自分のやり方で運営するチャンスを与えられるべきだ。私のやり方と違うのは明らかだが、彼のやり方のほうがいいかもしれないのだから」

(*)国際自動車スポーツ連盟。1993年まで存在していたモータースポーツの国際統括団体。現在はFIAに吸収され、独立した組織にはなっていない。

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