小林可夢偉「とにかく生き残ったというレース」

2010年10月26日(火)
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初開催のF1韓国GPを8位に入賞した小林可夢偉(ザウバー)が、公式ホームページで、グランプリを振り返った。

韓国インターナショナル・サーキットを21日(木)に下見したときの感想を次のように述べた。

「韓国GPは、みんな初めて走るということで、気分は間違いなくこの前の鈴鹿よりは楽でした。経験というハンデが少ないですからね。木曜日の夕方にコース下見にいったんですけど、路面を洗ったばかりの濡れているところがめっちゃヌルヌルで、これスケートできるんちゃうかって思いました」

どのチームも韓国GPは初めてでデータがないなか行われた決勝。しかし、決勝日だけ雨が降り、スタート時間が10分遅れとなった。セーフティカー・スタートで始まった韓国GP。水しぶきで3メートル先が見えない状況の中、レースをしなければならなかった。

「決勝はセーフティカー先導中でも前のクルマからの水しぶきがすごくて3メートル先が見えなかった。スタートする時に僕らは半信半疑な状態だったんですけど、とにかくスタートしたらレースをするしかないですからね」

「19周目にセーフティカーが導入されたときにインターミディエイトに履き換えましたが、この戦略としては決して悪くはなかったと思います。ただ、僕たちのペースがなかなか上がらず、前のクルマに追いつけなかったというのが大きな問題でした。クルマがグリップしなくて、グリップしないからタイヤがもたなくなって 最後の方は本当に厳しかったです」

レース中、多くのドライバーがクラッシュを喫し、リタイアしていく中、マシンをうまくコントロールし、走り続けた可夢偉。レース終盤、エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)から突っ込まれたときの状況を語った。

「スーティルが当たってきたときはめっちゃ運が良かったです。そもそも僕はイン側のラインをずっと走っていたのに、『普通、そんなところから来うへんやろう』ってところから来ましたから。パワーステアリングがちょっと壊れたみたいで、走るのにはそんなに大きな問題じゃなかったです。とにかく不幸中の幸いでしたね」

規定周回数は55周。決勝スタートが10分間遅れ、さらに赤旗中断が約50分間となった韓国GP決勝。周回が進むにつれて、サーキットは薄暗くなっていった。しかし、FIA(国際自動車連盟)は、周回数を減らすことなく55周までレースを続けた。日没が過ぎても続けられた決勝の終盤の様子を次のよう付け加えた。

「最後は暗くなって見えなくなってきたから早くレースを終えてほしかったんですけど、結局きちんと最後まで走っちゃいましたね。コース上はみんなが想像しているよりも暗かった。最終的にはコース脇の白い白線も見えなくなってましたからきつかったです。とにかく生き残ったというレースでした」

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