初の母国レースとなる日本GPで7位入賞を果たした小林可夢偉(ザウバー)を、海外のメディアも称賛している。
可夢偉は予選でミスをしてしまい、トップ10入りを逃していた。結局、14番手からスタートすることになった可夢偉は、ハード側のタイヤをスタート時に装着し、周りのドライバーと戦略を変えることで、レース終盤にほかのドライバーよりも速く走れる戦略を採用していた。
モータースポーツの魅力の1つは、コース上で前のクルマを抜く「オーバーテイク」だが、一部のドライバーは鈴鹿でのオーバーテイクは難しいと語っていた。しかし、可夢偉はレース序盤にもオーバーテイクを見せながら、母国レースで活躍を見せていた。
そしてレース終盤、可夢偉の走りに日本中のモータースポーツファンが興奮することとなった。ほかのドライバーよりもペースが良かった可夢偉は、次々に前を走るドライバーを抜き去り、14番手スタートながら最終的には7位でレースを終えた。
オーバーテイクを連発した可夢偉のことを、F1の公式ウェブサイトのテキスト速報では「オーバーテイク・キングのコバヤシ」と紹介するほどだった。
このほかにも、海外のジャーナリストがTwitterで可夢偉の走りを絶賛している。
『Daily Mirror(デイリー・ミラー)』のF1記者バイロン・ヤングは、「今日のスターは間違いなく、バトルをしながら14番手から7位まで上がったコバヤシだ。なぜほかのドライバーは彼のようなオーバーテイクをできなかったんだ?」と書いた。
また、かつてはウィリアムズやフェラーリでチームマネジャーを務めたピーター・ウィンザーは、「コバさん(可夢偉)の走りは最高だった。観客が熱狂している」とつぶやいている。