シンガポールGPを含めても残り5戦しかないが、レッドブルはまだマーク・ウェバー(レッドブル)をナンバー1ドライバーに指名しないようだ。
シンガポールGP前の時点でウェバーが選手権のトップに立っており、チームメートであるセバスチャン・ベッテルとのポイント差は24ポイントになっていた。しかし、ベッテルがシンガポールGPを1列目のグリッドからスタートする一方、ウェバーは予選で5番手になっている。
「うちには、選手権を争っているドライバーが2人いる。どちらかのドライバーが、タイトルを勝ち取る可能性が数字的にも完全になくなるまで、2人ともサポートしていく」とレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーはシンガポールで語った。
しかしウェバーは、優遇された立場になることを受け入れるかと『BBC』から質問されると、長い沈黙の後に「イエス」と答えていた。
さらにウェバーは、『Salzburger Nachrichten(ザルツブルガー・ナッハリヒテン)』へこう話している。
「僕にとってこれは、おそらく2度とない1回きりのチャンスなんだ」
「でも、“セブ(ベッテルの愛称)、君にはこの先10年以上チャンスがあるだろうから、今回は僕に譲ってくれ”なんて言えないよ」
レッドブル内では今シーズン、数多くの騒動があったものの、自身のタイトル獲得をレッドブルも喜んでくれるとウェバーは語る。
「ヘルムート(マルコ/レッドブルのアドバイザー)はベッテルの方を好んでいるとうわさされていた。僕よりも関係が深いだろうからね。でも、今僕がチャンピオンになったとしても、彼はとても喜んでくれるだろうね」
「もしチャンピオンになれば、みんなパーティーで頭痛になるよ。僕たちのどちらがチャンピオンになってもね。チーム内は、完全に中立な状態になっている」とウェバーは加えた。